性的少数者の権利向上を目指す団体「台湾伴侶権益推進連盟」は1月19日、「台湾内政部は各県市に同性婚に関する従来の解釈を変更し、台湾人の婚姻相手の国・地域が同性婚を認めていない場合も婚姻届を受理することを決めた」と発表した。ただ、相手が中国本土の住民であった場合は除外されるとした。
台湾は2019年5月からアジアで初めて同性婚を認める法律を施行。しかし、カップルの一方が外国籍でその国が同性婚を認めていない場合は対応しない。
同団体の声明によると、これを不服とする外国籍と台湾籍カップルが台湾の裁判所に訴えを起こし、台北高等行政裁判所で5つ、新北市訴願会で4つの有利判決を勝ち取った。
台湾内政部はこの結果を踏まえ「同性婚はすでに台湾の公共秩序の一部となっている。案件ごとの不一致を避ける必要がある」と考えを示し「今後は、原則すべての外国籍と台湾籍の同性カップルの婚姻届を受理するよう、1月20日までに所轄機関に伝えた」と説明した。なお、香港、マカオを除き、相手が中国本土の住民とするケースは、適用対象から外されている。
同団体は「(中国籍のカップルの婚姻届が受理できないこと)残念だが、これまで同性婚合法化で支えてきた蘇貞昌行政院長、羅秉成政務委員など、すべての人に深く感謝する」とし、ほかの6つの団体と共同声明を発表した。